ぽらん医療Q&A (2017年05月)

尋常性乾癬に新しい薬が使用できるようになりました。

長年、体に赤い発疹ができる尋常性乾癬で悩んでおります。新しい治療薬が出たと聞きましたが、どのような薬でしょうか?

生物製剤という、免疫系に作用する注射薬が6種類に増えました。白血球から分泌され、炎症を起こすIL-17というサイトカインまたはその受容体に対する抗体製剤が3種類使用可能になっています。新しい生物製剤は、基幹病院でのみ使用可能です。診療所でも治療できる、アプレミラストという内服薬が3月に発売になりました。炎症を伝えるホスホジエステラーゼ4という酵素を阻害することで、ぬり薬で治りにくい乾癬の皮疹を改善します。

 

新しい薬の副作用はどうでしょうか?

IL-17抗体あるいは受容体抗体では、種々の感染症や腸炎の発症に留意する必要があります。内服薬のアプレミラストは、初期に嘔吐、下痢、頭痛が生じやすいため、スケジュールに従い内服量を増やしていきます。しかし、従来の乾癬の内服薬に比べて、肝臓や腎臓への負担が少ないのが特長です。いずれの薬剤も投与に際して十分な説明が必要ですので、乾癬に詳しい医師にご相談下さい。

 

もし、知りたい情報があったら?

当院では、患者様方に身近な皮膚病の情報をおとどけします。
お知りになりたい皮膚病がありましたら、職員にお声をかけていただければ幸いです。

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