第22回は「皮膚科受診のときもおくすり手帳は必要か?」です。
皮膚科にかかったときに、おくすり手帳を見せて下さいといわれましたが、どうして皮膚科でも必要なのですか?
ぬり薬をもらうつもりが、内科の飲み薬までどうして聞かれるのか、不思議に思われたことと思います。皮膚科でも、次のような場合には飲み薬を処方します。そこで、他の薬との飲み合わせをチェックしたり、処方の重複を防ぐためにするのに、おくすり手帳が必要になるのです。
1.じんましんやかぶれなど、かゆみが強い疾患
2.とびひや帯状疱疹、爪みずむしなどの感染症
3.薬疹が疑われるとき
4.しもやけなどの末梢循環障害があるとき、など
どういう場合、飲み合わせがわるかったり処方が重複しますか?
一例をあげると、アレルギー性鼻炎での抗ヒスタミン薬がかゆみどめの薬と重複します。抗うつ薬を飲んでいる場合は、抗ヒスタミン薬の併用で眠気が強くでます。爪みずむしに内服するイトラコナゾールには、飲み合わせが悪い薬が多数あります。
そのほか、おくすり手帳からどんなことがわかりますか?
処方薬剤名から、あなたの持病の程度がある程度推定でき、非常に治療の参考になります。また、湿布かぶれの場合、どういう湿布薬があなたに合わないか、アドバイスすることが可能になります。
以上、おくすり手帳から得られる情報は貴重なものです。皮膚科を受診される時にもぜひお持ち下さいますよう、お願い致します。
もし、知りたい情報があったら?
当院では、患者様方に身近な皮膚病の情報をおとどけします。
お知りになりたい皮膚病がありましたら、職員にお声をかけていただければ幸いです。