身近な皮膚病Q&A vol.20(第20号 2009年)

第20回は「ターゲット型紫外線照射器VTRAC」です。

ターゲット照射が同じ紫外線療法であるナローバンドUVB療法と違う点は何ですか?

ナローバンドUVB療法では、広範囲に紫外線を照射しますが、ターゲット照射では、小範囲に、強い光を一瞬のうちに照射します。その結果、効果が早く現れ、かつ健常部への紫外線の害を防ぐことができます。

 

どのような病気の治療に使われますか?

尋常性白斑、尋常性乾癬で皮疹の数が少ないか、あるいは皮疹が一部分のみに限局している方、掌蹠膿疱症、円形脱毛症などが対象になります。とくに、従来の紫外線治療が効きにくい尋常性白斑がよい適応です。

 

どんな装置で治療するのですか?

当院ではJMEC社の308nmエキシマランプ(VTRAC)を導入し、治療に用いています。ナローパンドUVBと比較して、180倍の強さの光を1/180の時間で照射することができます。

 

治療時間はどれくらいかかりますか?

一か所の照射は数秒ですみます。何カ所照射するかで時間は決まります。回数は、ナローパンドUVBより少ないことが期待されますが、乾癬ですと、週1~2回のペースで20回以上が目安です。尋常性白斑では、さらに回数が必要です。

 

もし、知りたい情報があったら?

当院では、患者様方に身近な皮膚病の情報をおとどけします。
お知りになりたい皮膚病がありましたら、職員にお声をかけていただければ幸いです。

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