ぽらん医療Q&A (2014年11月)

「疥癬」に新しい塗り薬ができました

介護施設に短期入所している母が疥癬と言われ、家族全員で治療するように言われております。疥癬とはどんな病気でしょうか?

疥癬虫という、体長0.4mmほどのダニが皮膚の表面にもぐり込み、全身にかゆい皮疹が出てくる病気です。ヒトからヒト、また衣類・寝具を介して感染し、1か月の潜伏期をおいて症状が出てきます。高齢者と介護にあたっている家族に多く発症がみられます。

 

どんな症状がみられますか?

全身にかゆみの強い赤い斑点が多数みられます。手指の間や手首には線状皮疹、外陰部には赤い結節がみられ、これらの部位から虫体や虫卵を顕微鏡でみつけられれば疥癬と診断されます。

 

家族に幼児もおりますが、治療はどうしたらよいでしょうか?

イベルメクチンという内服薬がありますが、これは肝障害のある場合や妊婦、体重15kg未満の乳幼児には投与できません。塗り薬は、今までは確実に効くものは自家製剤や個人輸入の薬剤に頼るしかありせんでした。2014年8月より、フェノトリンローションという確実性の高い塗り薬が健康保険で使えるようになりました。くびから下の全身に塗布し、12時間後に洗い流します。詳しい使用法は、衣類や寝具の処理法とともに、担当医師によくご相談下さい。

 

もし、知りたい情報があったら?

当院では、患者様方に身近な皮膚病の情報をおとどけします。
お知りになりたい皮膚病がありましたら、職員にお声をかけていただければ幸いです。

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